トマトの味と収量はトレードオフの関係なのか?

終盤にきて、ようやく大きなトマトが採れ始めました。
が、味は明らかに以前の方が美味しいのです。

トマトは、水を少なめにするなどストレスを与えると、より甘く美味しくなると言われています。

今年からトマト栽培を始めましたが、灌水設備が間に合わず(未だに出来ていない^^;)序盤はホースとシャワーでの手灌水を行っていました。

こうすると水やりだけで2時間くらいかかり、とてもやってられません。
実際、数日に一度くらいしか水やりはしていませんでした。

そんな状態で出来たトマトは、すごーーく甘味と酸味がしっかりしていて、超絶に美味しいのです。
どんどんと食べても食べ飽きない。

常にこの味を出せたら、一躍、人気トマトになるんでしょう。

でも、水が足りていない分、収量は全然増えません。
実も大きくならず、小玉ばかりが収穫できます。

その後、灌水の効率を上げて、ある程度の水を与えるようになったので、収量は多少増え始めて、実も大きめのものが増えてきました。

しかし、トマトの味はずいぶんと薄味。

いや、そこらのスーパーで売っているトマトよりも、まだまだ甘味・酸味とも高いと思います。
でも、自分で栽培した初期のトマトと比べると全然ダメ。

水の量だけが理由じゃないでしょうけど、収量が増えると味も分散してしまい、薄味になるのだと思います。

味と収量はトレードオフの関係です。
「トレードオフ」とは「あちらが立てば、こちらが立たず」ってことです。


トマト農家としては、どこを目指すべきか。
消費者としては当然美味しいトマトを作って欲しいんでしょうけど、2倍美味しくても価格は2倍にならないので、収益のことを考えると味よりも収量になってしまいます。

世の中には美味しいトマトを作っている農家さんもたくさんいらっしゃいます。
こういった農家さんも、収量をあげて収益を上げる必要があるため、いくらか味を犠牲にして収量を上げているのだと思います。

ベテランのトマト農家さんが味を追求したら、どんなトマトが出来上がるんでしょうね。