ハウス灌水設備向けポンプの選定

はい。いまだに灌水設備を作っています。
ようやくポンプの選定です。

当初は、農業用水の水圧だけで灌水が可能と考えていました。
が、灌水は出来ても、液肥混入器(スミチャージ)が吸わない問題が出たため、ポンプで圧を掛ける必要ありと判断になりました。

ポンプと言ってもいろいろあるようです。
が、うちのハウスの要件としては、電気で灌水のオン/オフをやりたいため「電動ポンプ」であることが必須です。

強力かつ安価なのはエンジンポンプなんですけどね。
でもリコイルスターターを引っ張ったり、燃料を補充したりなんて、自動制御には向きません。

うちのハウス(45メートル長、3棟)でポンプのパワーが必要なのは、
・点滴チューブによる灌水
・葉物野菜への撒水(エバフローやスミサンスイ)
・液肥混入器(スミチャージ)
です。


点滴チューブによる灌水は、今現在、土佐農機で購入した「てんすいGreen」を敷いてあります。
1棟につき4畝あって、1畝に2本の点滴チューブを敷きます。

1棟につき8本、3棟で24本あるのですが、1棟ずつ灌水する予定なので、同時に8本灌水できるパワーがあれば良いです。

土佐農機のホームページによれば、必要な水は1.2リットル/時。
これは点滴一ヵ所につきこれだけ必要です。

なので、
点滴チューブ長(43メートル)÷15センチピッチ×1.2リットル×8本
=2,752リットル/時
=46リットル/分
です。

点滴チューブで灌水するには、46リットル/分以上の吐出量のポンプが必要です。


撒水は、エバフローA型という撒水チューブを持っています。

三菱ケミカルアグリドリームのホームページのよれば、適正散水量は0.2~0.5リットル/メートル・分とあります。

つまり、
撒水チューブ長(43メートル)では21.5リットル/分が必要です。

撒水チューブで撒水するには、21.5リットル/分以上の吐出量のポンプが必要です。


液肥混入器(スミチャージ)は、40径のスミチャージN40です。
住化農業資材のホームページによれば、これの適正流量範囲は30~300リットル/分。

スミチャージN40で液肥を吸わせるには、最低30リットル/分以上の吐出量のポンプが必要です。


と、単純計算で考えてみましたが、もっとも水を食うのは「点滴チューブによる灌水」で46リットル/分。
もっとも、これはこの数字を下回っても、少ないなりに灌水はできると思います。

一方、撒水チューブは水圧が足りないと水がキレイに飛んでくれません。
液肥混入器も水圧が足りないと液肥を吸い上げてくれません。

なので、約40リットル/分の吐出量のポンプがあればいいかなと。


で、探してみました。電動ポンプとなると、選択肢は少ないですね。。

川本ポンプのカワエースというシリーズが要件を満たしてくれるかなと。
N3-406SHNという製品が単相100V(普通のコンセント)で動くので、良さそうですが吐出量が33リットル/分。スミチャージ(30~300リットル/分)を動かすには若干心許ない。。

もうひとつ上位のN3-756HNという製品なら55リットル/分。これなら要件を満たします。
しかし、電源が三相200V。これは電気工事が必要ですね。

電気工事は面倒ですが、吐出量の要件は満たす必要があるので、機種選定は川本ポンプ N3-756HNで決まり!
(ってうちの場合ですよ)


まぁ、この機種を選んだ理由に「先輩農家が使っているから」というのもあります。
同じような構成の灌水設備なので、この機種なら大丈夫だろう、という希望的憶測もあります。

しかし高価ですね。定価が153,000円(税別)。
とはいえ、これがないとまたトマト栽培を失敗する恐れがあるのでね。必要経費です。。